プレスリリース

2020年 1月 20日
石川県加賀市/⼀般社団法⼈加賀市観光交流機構
株式会社アドヴァンテージ

いくら採用しても、社員が定着しない限り、人材不足は解消しない
定着促進のポイントの一つが生産性向上である:KAGAルート勉強会レポート

 石川県加賀市(宮元陸 市長)と一般社団法人加賀市観光交流機構は、人材採用支援事業を手掛ける株式会社アドヴァンテージ(神奈川県横浜市、代表取締役社長:中野尚範)と連携し、宿泊産業における就労環境改善や雇用創出に向けた取り組み「KAGAルート」を平成29年8月より開始しております。令和元年度も引き続き継続し、プロジェクトの一環として採用強化に向けた勉強会を実施しております。
 この度、観光庁「宿泊業の生産性向上推進事業」のリーダーであり、多くの宿泊事業者へのコンサルティングやワークショップを通じて、業務効率や付加価値向上に繋がる生産性向上のモデル事例を数多く創出され、宿泊業の生産性向上や人材不足の改善に寄与されておられる、公益財団法人 日本生産性本部 主席経営コンサルタントである鈴木 康雄氏をお招きし、「『宿泊業に関する』人材不足、採用強化に関する取組みの工夫や定着・育成の促進支援策について」と題し、宿泊事業者の具体的な取り組み事例や、課題解決のヒント等をご講演いただきました。
(令和2年1月17日実施)
【講演内容】
「『宿泊業に関する』人材不足、採用強化に関する取組みの工夫や定着・育成の促進支援策について」
~人材の戦力化、定着化と、結果としての生産性向上の重要性~
1)人手不足の原因について(採用困難、定着困難)、成功体験の重要性
2)人材が採用でき、定着するための良い循環づくりに向けて
3)スキルマップ
4)キャリアプラン
5)5. 事例動画紹介(観光庁「宿泊業の生産性向上推進事業」)

■人材が定着するか否かは、育ててくれた上司、先輩がいるかどうか。人を育てるには「成功体験」の積み重ねが重要。

 宿泊業に限らず多くの経営者は、人手不足の原因は「採用が困難な状況」と答えるが、これまでの多くの退職者に関してはそれほど意識しておらず、辞めずに何人かでも残ってくれていれば、人手不足の状況は一変していたと思われます。いくら採用しても、定着困難な状況が解消しなければ、絶対に、人材不足は解消しないと考えています。
 定着のポイントの一つは生産性向上でありますが、人材が定着するか否かは、育ててくれた上司、先輩がいるかどうか。人を育てるには小さな「成功体験」の積み重ねが出来る仕組み、環境があるかが重要です。定着には「育ててくれた上司、先輩」、「働きやすい職場環境」、「生活できる労働条件」が揃う必要があります。
 業務のムダ、ムリ、ムラが放置されていると人は定着しません。長時間労働に繋がり、生み出される付加価値は少なく、生産性が向上しない。生産性が低いので長時間労働の割には賃金が低く、優秀な人材は高生産性、高賃金の職場に転職します。より少ない人員で労働時間も長くなり、業務改善には進まないという、悪い循環に多くの宿泊施設が陥っています。先ずは「ムダ、ムリ、ムラ」を削減し、生産性を向上させ、好循環に変える必要があります。

鈴木氏より、スキルマップの活用や、マルチタスク実現のポイント、動画を活用したマニュアル作り、段階的に社員の役割や職位の責任能力を高める計画であるキャリアプランに関して、考え方や、具体的な事例、観光庁事業で作成された動画紹介がございました。

■参加者の声(※勉強会アンケート回答より一部抜粋)

・様々な宿泊施設の取り組みを紹介いただけて良かった。
・採用よりも定着促進にウェートを置く点や、マニュアルは文章より動画の方が効果的という部分は参考になった。
・スキルマップについては、業種問わず参考になった。
・実際に導入できそうな事例が多かった。

■KAGAルートとは

加賀市、加賀温泉郷DMO、㈱アドヴァンテージが官民連携体制のもと地域が一体となり、 宿泊産業における働き方改革・就労環境改善に取り組み、新規就労者創出を目指します。

■日本一働きたくなる温泉観光都市を目指して
 温泉旅館雇用促進プロジェクト「KAGAルート」
1)採用強化に向けた勉強会            2)従業員向け合同研修
3)空き家活用による従業員住環境のテスト実証   4)求職者・従業員就労ニーズ調査
5)インターンシップの受け入れ体制づくり、合同インターンシップの実施
6)加賀温泉郷専用の求人サイト「KAGAルート」

■KAGAルート事業主体

・加賀市観光推進部 観光交流課
 本事業の事務局を担い、観光宿泊事業者と行政の連携窓口として、市役所関係部署との調整も行いながら、
 本事業の円滑な運営を進めます。
・一般社団法人加賀市観光交流機構 (加賀温泉郷DMO)
 三温泉の観光協会や旅館協同組合、市内観光事業者、観光以外の各種業界も包括する地域商社的な組織として、
 宿泊観光事業者と連携しながら本事業を推進します。
 ※DMO:Destination Management / Marketing Organization の略
・株式会社アドヴァンテージ
 人材採用支援事業を専業とし、求人広告、人材派遣・紹介に頼らず企業独自の採用サイトで、
 直接求職者と企業が繋がる採用手法(ちょくルート)をサービス展開するとともに、
 地方創生や働き方改革に関する公共事業を手掛け、様々な地域資源を組み合わせた採用ブランドづくり、
 ウェブ・SNS等を活用した情報発信・プロモーション、効果的なマーケティング、戦略策定等、
 地域を主体とした採用支援を推進。
 本事業では、企画運営を受託し、優れたノウハウを活かし効果的な事業推進を図ります。  
【お問い合せ先】 
■加賀市観光推進部 観光交流課 (担当:園田/角谷)
Mail:kankou@city.kaga.lg.jp
Tel: 0761-72-7905
■株式会社アドヴァンテージ「KAGAルート」事務局(担当:奥村)
Mail:info@ad-vantage.jp
Tel: 045-477-1033