プレスリリース

2019年 1月 22日
石川県加賀市/⼀般社団法⼈加賀市観光交流機構
株式会社アドヴァンテージ

「変化への不満から、変わらない事が不安に」生産性向上と従業員の意識改革
大手都市銀行勤務から家業である京都老舗旅館へ、若女将の挑戦:KAGAルート勉強会レポート

石川県加賀市(宮元陸 市長)と一般社団法人加賀市観光交流機構は、人材採用支援事業を手掛ける株式会社アドヴァンテージ(神奈川県横浜市、代表取締役社長:中野尚範)と連携し、加賀温泉郷の宿泊産業における、就労環境改善や雇用創出に向けた取り組み「KAGAルート」を平成29年8月より開始しております。

 プロジェクトの一環として採用強化に向けた勉強会を実施しており、今回は京都で天保元年(1830年)創業老舗旅館の若女将が、大手都市銀行を辞め、家業で働きだしたときに感じた生産性の低さや、未成熟すぎる企業体質を目の当たりにしたところから、観光庁「宿泊業の生産性向上推進事業」の優良モデル旅館として取り上げられる程になるまでの、生産性を向上させる為の様々な取り組みや、従業員の意識改革のポイント、これからの旅館の在り方等を、京の宿 綿善旅館 若女将 小野雅世氏をお招きし、「増客減収人口減!どうなる旅館業!」-失敗、成功、大解放SP-と題し、具体的な取り組み、経営者としての想い等をご講演いただきました。(平成31年1月18日実施)

【講演内容】
成功事例に学ぶ「増客減収人口減!どうなる旅館業!」-失敗、成功、大解放SP-
・生産性向上、就業環境改善、人材採用などに関して具体的な取り組みなど
1.こんなんでした綿善旅館(幼児期に感じた旅館、大手都市銀行から家業で働き感じた事)
2.2015年天婦羅ナイトやってみた(変わるきっかけになった企画イベント)
3.2016年生産性向上やってみた(整理整頓/情報伝達IT化/マニュアル化/独自プラン作成/人事考課)
4.これからの旅館(ブランディング/労働満足度/採用活動/IT化の不便益/文化の継承「本物の旅館」)

■一回目失敗に終わった「天婦羅ナイト」がその後、生産性向上への挑戦に繋がる。 生産性向上の取り組みは「サルに(誰に)でもわかる」が基準。

 産休後、ある社員の愚痴をきっかけに「天婦羅ナイト」という、安価で本格的な天婦羅が食べられるイベントを実施したが、結果は散々でした。翌年猛反対されたがターゲットを変えるなど改善し、売上が10倍以上になり成功しました。年々工夫し、売上を伸ばしており、愚痴から始まった企画が職場の意識変化の象徴的イベントに成長し、そのことが生産性向上に取り組むきっかけとなりました。
 生産性向上の取り組みは大きく分けて五です。①整理整頓: 3定(定品、定位置、定量)を導入し、備品室、リネン室などの棚にラベルを張り実施しました。物を探し、補充する作業時間の短縮はもちろん、新人教育時間の短縮、在庫の無駄削減に繋がりました。②情報伝達IT化:タブレットとLINEの導入で、チェックイン/アウト管理、飲み物などオーダー記録など実施し、業務時間が短縮されました。③マニュアル化:フロントの初期マニュアルを手始めに、朝食(夕食)配膳、布団上げ(敷き)、修学旅行向けなど様々なマニュアルを作成、タブレットに画像付きで保存することで、電子化も同時に達成しました。高齢のスタッフでも誰でもわかるマニュアルが、作成基準となっています。④独自宿泊プラン作成:パート、アルバイトも含む全社員が企画案を出し、全員で順位を決め実際にプラン化することもあります。⑤人事考課:マルチタスク化を目指す為、個人の目標を明確にし、各社員の習得業務・能力を把握でき、人事評価の判断基準にもなるスキルマップを作成し、社員面談にも活用しています。
 また、これからの旅館は様々な挑戦が不可欠です。ブランディングにしても、京都という立地にあぐらをかき安売りをし、「旅館風のビジネスホテル」化していないか。お客様が通り過ぎる旅館ではなく、個性を出し「本物の旅館」を目指します。従業員・労働満足度の向上の為には、週休二日の実施、育休や育児で休みやすい環境にチャレンジし、「罪悪感の無い企業」になる必要があります。昔は訳あり人材、社会の受け皿的だった採用も、クリーンに変え、経営者の想いを伝える様にしています。IT化は人が減っていく以上必要であるが、お客様を部屋番号で呼んでしまうような接客では無く、あえて「不便益(ふべんえき)」を提唱したいです。和食は既に日本文化として認知されていますが、旅館も文化だと思っています。旅館風ではなく「本物の旅館」を目指していきます。

■参加者の声(※勉強会アンケート回答より一部抜粋)

・具体的な内容ばかりで参考になりました。
・現場的、リアルなお話しで理解し易かった。
・成功例、失敗例交え、現在も発展途上中の話のため、大変参考になった。
・旅館の本質を掘り下げ、魅力と生産性の向上につなげることは参考にしたい。
・タブレット導入、マニュアル化、人事考課についてはとても参考になった。

■KAGAルートとは

加賀市、加賀温泉郷DMO、㈱アドヴァンテージが官民連携体制のもと地域が一体となり、 宿泊産業における働き方改革・就労環境改善に取り組み、新規就労者創出を目指します。

■日本一働きたくなる温泉観光都市を目指して
 温泉旅館雇用促進プロジェクト「KAGAルート」
1)採用強化に向けた勉強会            2)従業員向け合同研修
3)これからの加賀温泉郷、経営合理化を図る検討会 4)空き家活用による従業員住環境のテスト実証
5)求職者・従業員就労ニーズ調査         6)インターンシップの受け入れ体制づくり
7)合同就職イベント               8)加賀温泉郷専用の求人サイト「KAGAルート」

■KAGAルート事業主体

・加賀市観光戦略部 観光交流課
 本事業の事務局を担い、観光宿泊事業者と行政の連携窓口として、市役所関係部署との調整も行いながら、
 本事業の円滑な運営を進めます。
・一般社団法人加賀市観光交流機構 (加賀温泉郷DMO)
 三温泉の観光協会や旅館協同組合、市内観光事業者、観光以外の各種業界も包括する地域商社的な組織として、
 宿泊観光事業者と連携しながら本事業を推進します。
 ※DMO:Destination Management / Marketing Organization の略
・株式会社アドヴァンテージ
 人材採用支援事業を専業とし、求人広告、人材派遣・紹介に頼らず企業独自の採用サイトで、
 直接求職者と企業が繋がる採用手法(ちょくルート)をサービス展開するとともに、
 地方創生や働き方改革に関する公共事業を手掛け、様々な地域資源を組み合わせた採用ブランドづくり、
 ウェブ・SNS等を活用した情報発信・プロモーション、効果的なマーケティング、戦略策定等、
 地域を主体とした採用支援を推進。
 本事業では、企画運営を受託し、優れたノウハウを活かし効果的な事業推進を図ります。  
【お問い合せ先】 
■加賀市観光戦略部 観光交流課 (担当:宮永/奥野)
Mail:kankou@city.kaga.lg.jp
Tel: 0761-72-7905
■株式会社アドヴァンテージ「KAGAルート」事務局(担当:奥村)
Mail:info@ad-vantage.jp
Tel: 045-477-1033
(石川県加賀市大聖寺にサテライトオフィス「ADVLab.」を開設しました)